筋力の低い女子こそ必要!?僧帽筋を鍛えるメリットとトレーニング方法

筋力の低い女子こそ必要!?僧帽筋を鍛えるメリットとトレーニング方法

筋トレに励む人なら聞いたことのある「僧帽筋」。首から肩や背中にかけて付いているたくましい僧帽筋は、ボディビルダーやパワー系アスリートなどをはじめとするマッチョな方の象徴とも言えます。僧帽筋が大きく発達した方を見ると、なんだかとても強そうに見えますよね。

故にマッチョにはなりたくない、すらっとしなやかボディが理想の女性にとっては、あまり付いて欲しくない部位であるかもしれません。

しかしこの僧帽筋、実は男性よりも相対的に筋力の低い女性こそ必要であり、鍛えるべきなのです!一体その理由とは!?

僧帽筋とは

まず僧帽筋を解剖学的に学びましょう。

僧帽筋は、背中の中央から上部の表層に広がる大きな筋であり、全体では肩甲骨上方回旋筋として働きます。筋はさらに上部繊維、中部繊維、下部繊維に分かれ、それぞれ異なる働きをします。

《主な働き(貢献度順)》

  1. 上部繊維・・・肩甲骨の上方回旋
  2. 上部繊維・・・肩甲骨の内転
  3. 上部繊維・・・肩甲骨の拳上
  4. 上部繊維・・・頭頚部の伸展
  5. 中部繊維・・・肩甲骨の内転
  6. 下部繊維・・・肩甲骨の上方回旋
  7. 下部繊維・・・肩甲骨の内転
  8. 下部繊維・・・肩甲骨の下制

日常では上部繊維の使用頻度が高く、物を持ち上げるために肩をすくめる動きに働きます。腕を持ち上げる三角筋の働きも補助しています。ちなみに僧帽筋の名の由来は、カトリック僧侶の帽子に形が似ていることだそうな。

ただ大きいわけではなく、肩甲骨の動作に大きく関わる重要な筋肉である僧帽筋。手を使って作業を行ったり、物を持つことの多い人間にとって、必要不可欠な筋であることは間違いありません。

僧帽筋を鍛えるメリット

僧帽筋を鍛えることで肩甲骨の動作が楽になるので、腕を上げたり物を持ち上げやすくなるということがメリットとして挙げられます。

さらに、筋トレには血行促進効果があるため、僧帽筋の血行不良を改善することもできます。僧帽筋の血行不良と言えば、そう「肩こり」。肩こりは、長時間のデスクワークや同じ姿勢での作業などによって肩周りの筋肉が緊張し続け、血行不良で硬化してしまった状態を言います。肩周りの筋肉の中でも一際大きい僧帽筋は、まさに肩こりを引き起こす張本人!この僧帽筋の血行を良くすることで、緊張がほぐれて肩こりを緩和してくれるのです。

また、肩こりは血行不良の他に、僧帽筋の筋力不足が原因とも言われています。僧帽筋の主な働きの中に、「肩甲骨の内転」や「頭頚部の伸展」というのがあります。

肩甲骨の内転は、肩甲骨を内に寄せる動き、すなわち肩を後ろに引く動作。

頭頚部の伸展は、首を後方に曲げて頭を後ろに倒す動作。

これらの働きが弱いと、逆方向の動きに対する負荷に耐えられなくなってしまいます。頸椎の湾曲が無くなり頭が前に出てしまうストレートネックや、背中が丸まり肩が前に出てしまう猫背は、まさにこの逆方向に対する負荷が勝ち続けた結果、体に定着してしまった悪い姿勢なのです。ですから「肩甲骨の内転」する力や「頭頚部の伸展」する力を高めること、つまり僧帽筋の力を高めることが、肩こりに防止につながると言えます。

そもそも肩こりは、男性よりも女性に多いと言われています。それは、平均的にみて男性よりも女性の方が筋量が少なく、筋力が低いからであると考えられます。

冒頭でもありましたが、僧帽筋はマッチョの象徴的存在・・・。女性にとっては、鍛えることに抵抗がある筋肉かもしれませんが、筋力の低い女性こそ肩こり予防のために、ある程度は鍛えておくべき筋肉なのです。

僧帽筋トレーニング方法

では、実際に鍛えちゃいましょう!僧帽筋を鍛えるためのトレーニングをご紹介していきます。できればあまりごつくならない方向で・・・ね!(;・∀・)

スワンレップ

ごつくなる度★☆☆☆☆/難易度★☆☆/自重でOK

ピラティスで用いられるこの種目。僧帽筋だけでなく、背骨周辺の筋肉を総合的に強化します。自重で行いますので、強度は低めです。

  1. うつ伏せになり、両手を重ねて額の下に置く。
  2. 頭、両手、胸を床から離し、高く上げて3~5秒静止。
  3. 1に戻って5回以上繰り返す。

バックスノーエンジェル

ごつくなる度★☆☆☆☆/難易度★☆☆/自重でOK

大きく手を動かすことで肩甲骨を強制的に動かします。凝り固まった奥の筋肉まで刺激を入れることができる種目です。肩関節を大きく動かしますので、肩に問題を抱えている人は注意が必要です。

  1. うつ伏せになり、手の平を上に向けた状態でお尻の横に置く。
  2. 頭、胸、両手を床から離した状態で動作スタート。
  3. 頭と胸を上げたまま、羽ばたくように両手を大きく前方へ動かす。前方では手の平が下を向くように、手首を回旋させながら動作を行う。肘は曲げない。
  4. 前方から2のポジションに向かって、再び手首を回旋させながら大きく動かす。
  5. 3と4を10回程度繰り返す。

シュラッグ

ごつくなる度★★☆☆☆/難易度★☆☆/ダンベルやバーベル使用が好ましい

僧帽筋の中でも特に上部繊維が鍛えられる種目です。シュラッグができるようになると、スナッチやハイクリーンなど、重たいウエイトのついたバーベルを勢いよくに持ち上げるウエイトトレーニング種目がスムーズに行えるようになります。

  1. 立ってダンベルやバーベルを吊り下げるように持つ。
  2. 肘を曲げず、肩を高くすくめるようにして僧帽筋の上部を収縮させる。最も高くすくめられたところで1秒キープ。
  3. 収縮した僧帽筋をゆっくり緩めるように肩を元の位置に降ろす。
  4. 2と3を10回程度繰り返す。

シーテッドローイング

ごつくなる度★★☆☆☆/難易度★★☆/チューブでOK

チューブを引き付けることによって肩甲骨を内転させて僧帽筋を鍛えます。肩甲骨周辺を鍛えるトレーニングとしては割と有名な種目ではありますが、フォームが崩れやすく、効かせ方にムラがでてしまう種目でもあります。

  1. 長座で伸ばした足の裏にチューブを引っかけ、肘を伸ばし、両手で持つ。この時、チューブがたるんでいるようだと、あまり負荷がかけられない。
  2. 背筋を伸ばして、股関節を動かさないように、肘を引いて左右の肩甲骨を寄せるようにチューブを引き付ける。1秒キープ。
  3. 寄せた肩甲骨を少しずつ離すように、肘をゆっくりと伸ばしていく。
  4. 2と3を10回程度繰り返す。

バックプレス

ごつくなる度★★★☆☆/難易度★☆☆/バーベルが好ましい

僧帽筋の中でも特に上部繊維が鍛えられる種目です。比較的簡単な動作なので、調子に乗って重量を上げるとごつくなるかもしれません。

  1. 背筋を伸ばし目線は正面に。胸を張って肘は後ろに少し引き、首の後ろでバーベルを担ぐ。
  2. 下半身の勢いは使わずに、肘が伸びきるまでバーベルを持ち挙げる。
  3. 1の状態にゆっくりと戻して、10回程度繰り返す。

ベントオーバーローイング

ごつくなる度★★★☆☆/難易度★★☆/ダンベルやバーベルが好ましい

股関節を屈曲させて前かがみで動作を行うため、腰周りが緊張しやすく、フォームが崩れると腰を痛める可能性があります。背中を丸めないように注意しましょう。ごつくならないように、フォームを崩さないように、女子には軽めの重量がお勧めです。

  1. 立位で股関節を屈曲させ上半身を前に倒す。膝は軽く曲げるくらいで、目線は正面。背中のアーチをキープしたまま肘を伸ばしてバーベルを持つ。
  2. 下半身は動かさないように、肘を引いて左右の肩甲骨を寄せるようにバーベルを体に引き付ける。1秒キープ。
  3. 1の状態に戻すようにゆっくりバーベルを降ろしていくが、この時背中が丸まらないように注意。
  4. 2と3を10回程度繰り返す。

デッドリフト

ごつくなる度★★★☆☆/難易度★★☆/ダンベルやバーベルが好ましい

ベントオーバーローイングと同様に腰周りが緊張しやすく、フォームが崩れると腰を痛める可能性があります。背中を丸めないように注意しましょう。下半身の力も使えるため重い重量が扱えますが、ごつくならないように、フォームを崩さないように、女子には軽めのウエイトがお勧めです。

  1. 立位で膝関節と股関節を屈曲させてしゃがみバーベルシャフトを掴む。目線は正面で、背中は丸まらないようアーチをキープ。
  2. 肘は伸ばしたまま、膝関節と股関節を伸展させてバーベルを持ち上げる。バーベルの軌道は、体の近くを通るように。
  3. 1の状態戻すようにゆっくりバーベルを降ろしていくが、この時背中が丸まらないように注意。
  4. 2と3を5回以上繰り返す。

まとめ

肩こり女子には是非取り入れて欲しい僧帽筋のトレーニング。ごつくならないためにも、重量を上げすぎたり、高い頻度で行う必要はありません。今までトレーニングを行っていなかった人なら、軽い重量で時々行う程度でも、十分に効果得ることができるでしょう。

腰などを痛めないよう、フォームに気をつけて行って下さいね。