こんにちは!
Rient髙田です。

作新学院大学
一昨日のブログの続きです。
シンポジウムで最初に聴いた谷川先生は話の中でこのようなこともおっしゃっていました。
・本人が納得し、理解した上で実践することが大切である
・答えを一つにせず、本人自身で考えさせ取捨選択させることが大切である
これについては私自身現役時代に身をもって痛感したことがあり「そうだそうだ!」と思いながら聴いていました。
(ここからは私の実体験をもとにした意見です。)
スポーツ競技おいてはどの種目でもそうだと思いますが
ある程度のレベルに達し強化選手に選ばれると、学校の部活という団体組織の枠を超え、県の強化合宿や全日本合宿、代表合宿といった名目で、よりレベルの高い組織の一員として呼ばれるようになります。
そこには専門のコーチがおりその時だけそのコーチから指導を受けます。まずこのシステムに疑問を抱くのはとりあえず置いといて。
他の競技はわかりませんが、陸上競技ではしばしば学校の顧問の先生が同行しないこともあります。同行していても、遠くから見ているだけとか。専門のコーチによっては普段から指導に介入している場合もありますが、そうでない場合はどうなるかというと・・・
今まで課題として取り組んできたこととは全く異なる課題を出されたり、受けたことのない助言を受けたりします。
そりゃ当然ですよね、普段見ていないんですもの。しかも技術や指導法は指導者みんなが全く一緒なんてほぼありえないので、顧問と違うことを言っていても仕方ありません。むしろ、そういった今までにない指導やレベルの高い助言を求めるのがそういう場ですから、それでいいんです。
問題は、その指導を受けた選手に対して、顧問なり専門コーチなど指導者側がどうフォローしていくかということです!
真面目な選手は、合宿で受けた指導をそのまま受け取ります。そしてその新たな課題に向けてすぐさま取り組みを変えます。
それって、いいの?
例えば身長の低い選手に、身長の高い選手を多く育成してきたコーチの指導は合っているの?
例えば将来的な課題として今後取り組むべきことだとしても、大事な試合を1カ月後に控えた今、今まで長い期間かけて改善してきたことをパっと修正するべきなの?
そういう判断って、ベテランの選手ならまだしも、ジュニア世代の選手には難しいよ絶対!!
だから指導者のフォローが必須なんです。
・その課題、助言は本当にその選手に合っているのか?
・今取り組むべきことなのか?
専門コーチ自身が指導をする際に
「いいか、今から言うのは俺の意見だ。それをすぐ実践するかは顧問と相談してくれ。」
と言うか
学校の顧問が
「合宿で学んだことは、一つの課題としてまずは引き出しの中にしまっとけ。必要な時にその引き出しから取り出そう。」
と言うか。
私はこれで辛いスランプに陥った経験がありました。私自身の判断が甘かったこともありますが、その判断を自分で下すという選択肢は私の中にはなかった・・・。
そのあと指導者側になって、選ばれた選手を指導することもありました。その時の指導の基準は、自分の頭にある正しい技術です。でも、技術はその人の体格や長所短所によって合う合わないがあるから、指導者の頭にある正しい技術が本当に正しいのかはわからない。それを理解した上で、それぞれの選手に合った指導をしているつもりでも、やはり指導者の中で基準というのは必要だから、その指導がはまらない選手もいるはずなのです。
逆に言えば、1人の指導者が万人の指導を網羅するなんて無理だから、そういった指導になるのは仕方のないことでもあると思うから、その後のフォローが絶対的に必須になるのです。
一方的な指導では、選手は成長しない。パフォーマンスをするのは選手なのだから、選手が納得して理解していないと100%の力は発揮できない。
そして、選手を一番理解しているのは、専門コーチではなく普段からみている学校の顧問なのだから、専門コーチは学校の顧問を介して指導するべきだと、すごく思います。
指導者側でもあった私が言うとたくさん反感を買いそうですが・・・
日本の指導スタイルは、疑問がたくさんです♪笑
つづく